「EPA介護福祉候補者」とは?
EPA(経済連携協定)に基づき、日本の介護施設で就労と研修をしながら、日本の介護福祉士の資格取得を目指すベトナム、フィリピン、インドネシア人のこと。
EPA介護福祉士候補者は、あくまでも経済活動を通じた、国同士の連携強化を図ることが目的で、介護人材の不足を補充するための措置ではありません。
平成20年度よりEPA介護福祉士候補者の受け入れがスタート。令和1年度までの間で、累計で5,026名を受け入れています。
EPA介護福祉候補者への配慮
EPA介護福祉候補者は試験上、以下のような優遇を受けることができます。
・全ての漢字にふりがなが書かれた問題用紙(通常の問題用紙も配られる)
・試験時間が通常(220分)の1.5倍に延長できる。
※全試験共通で、疾病名は漢字表記の横に英語名が表記されています。
例)網膜色素変性症 (retinitis pigmentosa)
英語で書いても難しいですね…涙
2023年の介護福祉士国家試験では、79,151名が受験し、66,711名が合格しました。
そのうちEPA介護福祉士候補者は1,153名が受験し754名が合格。
合格率は65.4%。(前年度の36.9%よりも倍近い合格率)
中でもベトナム人の合格率は高く、96.1%で180名の合格者を出しました。その理由として、日本入国時のベトナム人の日本語レベルがN3以上と非常に高く、その後の学習の助けになったと考えられます。(インドネシア、フィリピンはN5程度)
N→日本語能力検定のレベル。N5~N1まであり、N5が一番下のレベル。